銀行員って経理の事をすごく理解していると思っていませんか?
経理担当であれば銀行担当者と接点を持つことがあると思いますが、銀行の営業担当者って優秀で金融知識をすごく持っていて、経理のことなんて何でも知っているというイメージを持っていませんか?
結論から言うと、そんなことはありません。
なぜなら自分がそうじゃなかったから。
私が銀行に入社した20年以上前と比較すると、今の担当者は当時の私以上に経理という仕事に対する理解は低いかもしれません。
新卒で入社した私は法人営業の担当者として直接社長や社長の奥様、ベテラン経理担当と話をさせてもらいましたが、ある中小企業の女性ベテラン経理担当の方から、会話の前後ははっきり覚えていないのですが「銀行の方には経理の仕事はできませんよ。絶対に。」と嘲笑気味に言われたことを今でもはっきりと覚えています。
当時は厳しい就職氷河期の中で都市銀行に就職した自負もあったので、「いやいや馬鹿にするなよ」と思いましたが、後に銀行を辞めて経理担当として実際に仕事を始めたときに、「なるほど。銀行員は経理の仕事を何もわかっちゃいないわ」と理解しました。
わかっていないというのは知識的なことではなく、経理の仕事がどんなものかいうことへの共感が全く足りていない、想像できていないということです。
優秀な営業担当者とは、銀行に限らず相手の立場に対する理解がある方、相手の状況を想像できる方だと思っています。
それが出来ている方とは是非お付き合いしたいと自然と思えますよね。
銀行の担当者は、知らず知らずに貸し手側の立場つまり優位な立場で話をしたり、交渉したりしていることに気づいていない方が結構な割合でいると感じます。
貸し手と借り手の両方の立場に立って初めてその事が良く分かったのですが、それに気付いてからは銀行マンのの思考が手に取るようにわかるようになり、先回りできるようになりました。
優秀な営業マンからは話が早いと感謝されてさらに関係を良くすることができて、優位に交渉することもできるようになりました。
逆の営業マンからは攻略できな難攻不落の経理担当者に見えていた事でしょう。
もし、あなたの会社の銀行担当者が自分たちの仕事に対する理解が低いと感じたなら、たとえ自分が経理担当者としての経験が浅く未熟と不安に思っていたとしても、臆することなく堂々と渡り合ってほしいと思います。
だってそんな営業マンは絶対に大したことはありませんから。
経理担当者が堂々と対応できる会社の印象は間違いなく銀行からの印象が良く、有利に交渉を進めることができるはずです。
経理担当なら肝に銘じておきましょう!