経理担当者はEXCELを活用して生産性を上げよう!
自動化できていますか?
私が銀行に入社した20年前は、OSはまだWindows98で大きなデスクトップが営業室に並んでいました。
文系学生だった私は学生時代にパソコンを触ったこと記憶はなく、社会人になってから初めてEXCELを使いました。
当時、若手の先輩行員も含めEXCELの関数など表計算機能を使いこなしている人はおらず、専らセルを結合して枠線を囲って見栄えの良い「表」を作っている人がほとんどでした。
まだ、稟議書も紙ベースでしたので、付属資料をEXCELで作成して添付して回覧している程度でしたから当然かもしれませんが、それから思えばずいぶんと時代は進んだと感じています。
しかし、現在の職場においてもEXCELを使いこなしていると言えるほどの社員はそれほど多くはなく、20年前と同じく綺麗な「表」を作っている人もまだまだ存在しています。
EXCELは非常に優秀なソフトで、使いこなしている人とそうではない人では業務のスピードに大きな差がでていると思われます。
経理を含め計数を扱う部門で仕事をするのであれば、ぜひ中級程度以上のEXCELのスキルを身につけて下さい。
データベース形式を活用
私なりの尺度ではありますが、欲しい結果の数字や表が参照元のデータを貼り付けるだけで出来てしまうよう自動化されているものが作成できれば充分だと思います。
「関数」、「ピボットテーブル」、「マクロ」、何を使ってもかまいません。肝心なのは自動化フォーマットが出来ているということです。
EXCELで自動化フォーマットを作るうえで最も大切なことは、参照するデータを「データベース形式」で持つようにすることです。
私は以前の職場であるメーカーでプログラムを担当していた上司から「データベース形式」について教わりました。
その方は、データベース形式の理想のインプットはTabキーとTenキーしか使わないことと言っていたのですが、そこまでじゃなくてもA列に「日付」B列に「店舗名」C列に「営業担当者」D列「商品名」E列「金額」F列「取引先名」といったようにシートの1行目に「項目」を入力し、2行目以降にそれぞれ該当するものを入力していきます。
このデータベースは入力するだけのシートで、後から別のシートに関数などで必要な情報を引っ張ってきて資料を作成するので、見栄えや入力の順番などは気にする必要はありません。
また、このデータベースの項目を細かく設定しておけば、後からの集計時にとても有効ですので上手に作ってください。
大切なのは、報告書を作るたびに集計して、コピペしてという「作業」に時間をかけていては効率的な仕事とは言えません。
出来るだけ「作業」はAIにしてもらうよう効率化を進め、得られた分析結果を経営者に1日でも早く報告し、どのように活用してもらうかを考えることに仕事時間を使うことが、経理を含め計数部門の存在価値を高めることになります。