ブックレビュー【フィードバック入門】

2020年10月20日

中間評価の季節がやってきました!

今年はコロナ禍の影響で、急ぎテレワークを導入された企業では、人事評価が課題になっているのではないでしょうか。

評価では部下との個別面談を実施しますが、その前に決まってこの「フィードバック入門」を読み返すようにしています。

3年ほど前に、管轄する部門の雰囲気が悪化したことを受け、部下とのコミュニケーションを意図的に増やし、効果的なものにすべく、アドラー心理学を勉強したりていた頃に読んだ書籍のうちの1冊です。

サブタイトルの「耳の痛いことを伝えて部下との職場を立て直す技術」に惹かれて手に取ったのですが、個人的には第1章に書かれている「なぜ、あなたの部下は育ってくれないのか?」に書かれている視点が新鮮に感じられ、妙に納得してしまいました。

著者がロスジェネ世代と呼ばれる同じ1975年生まれだったことも影響しているのか、その考察にとても共感するところが多々あり、そう感じさせているのかもしれません。

第2章では部下育成の基礎理論が紹介されていますが、ここで紹介されている「経験軸」と「ピープル軸」という考え方も、私自身が何となく思っていたことを分かりやすく定義してくれているので、考え方を整理するうえでとても参考になりました。

第3章は実践編として、実際に部下にどのようにフィードバックをしていくのかが書かれているのですが、残念ながら”すごい目からうろこのテクニック”が書かれているわけではありません。

サブタイトルにあるような即効性の高い”技術”を求めているのであれば、あれっと思うかもしれません。

しかし、基礎理論をしっかり理解したうえで例示されているように実践していけば、確実にスキルは上がるように思います。

少なくとも私自身には実感がありましたし、職場環境を改善することは実際に出来ました。

しかし、部下も違う人間の集まりですから同じように”型”にハマるわけではなく、毎回試行錯誤をしています。

よって、定期的に読み返すようにしています。

初めて部下育成でフィードバックをしなければならない中間管理職にはお勧めの1冊だと思います。

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