中小企業への就職・転職で迷っている方へ

2024年1月10日

大企業と比較すると中小企業は「ヒト・モノ・カネ」の様々な面で遅れを取っているのは否めません。

しかし、それは全てが大企業に対して劣っているということではありません。

それぞれに長所と短所がありますので、自分がどちらの環境が力を発揮しやすいかを客観的に分析する必要があると思います。

大企業であれば全ての分野でトップシェアを狙う戦略を取りますが、中小企業はあるひとつの分野でトップシェアを狙う戦略を取るといった具合に、勝算のあるところで戦うのが中小企業です。

管理部門の仕事においても似たようなことが言えます。

例えば大企業の経理部門であれば、売掛金担当、買掛金担当、営業部門担当、製造現場担当等、縦割りで特定の分野で深く専門性を追求することができますが、中小企業では深すぎる専門性よりも浅くても幅広く対応できるゼネラリストのほうが活躍できます。

簿記1級や税理士資格といった難関資格で学ぶ知識は実務での使用頻度が低いため、中小企業ではオーバースペックとなり、使う機会がほとんど無かったりします。

経営者が経理担当に共通して望んでいるのは、月次試試算表という経営成績の数字を出来るだけ早く共有してほしいということだと思います。

そうなると中小企業では、限られた人材とインフラの中でいかに「正確」に「早く」、そして「楽に(効率的に)」その結果を出すかということを考える必要があります。

また、人事部門であれば、大企業は大規模な採用広告やイベントを実施して採用母集団を創ることができますが、中小企業はそもそも知名度が無いので工夫が必要です。

今は、学生もXやLINEを使用して就職活動する時代ですので、学生が何をもとに情報収集しているかをリサーチすることでそれほど費用をかけずに自社の情報を発信していくことで知名度不足を補う必要があります。

このように中小企業では、そこで働く社員の創意工夫が常に求められ、その結果が良くても悪くてもダイレクトに実感することができます

業界全体や社会全体に影響を及ぼすような大発明は難しいかもしれませんが、工夫次第では社内に新たな価値創造をどんどんしていくことも可能です。

私自身は、この辺りに中小企業で働く魅力があると感じています。

みなさんが力を発揮できる環境はどちらでしょうか。

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