ブックレビュー【つぶれない会社のリアル経営経理戦略】

2020年10月20日

経理の仕事に関する書籍は経理経験のある税理士や公認会計士が著者であるものが多く、専門家視点から書かれているので勉強になりますが、どうしても他人事のように感じてしまうのは私がひねくれているからでしょうか。

もちろん、参考になる良書は沢山ありますので全てを否定的に見ているわけではありません。

しかし、この「つぶれない会社のリアル経営経理戦略」は、著者の「経理で働く人間は単なる裏方ではないんだぞっ」という経理を預かる当事者としての思いを感じました。

特に冒頭「はじめに」に書かれている「会社の最適幸福利益率」という言葉は、経理部門を預かってきた立場からの経営者に対する思いとしてとても共感できる考え方だと感じました。

また、長く続く会社には優秀な経理あり、会社が厳しい時こそ経理の力の見せ所と、リスクに対する備え方についての概念を伝えてくれています。

税制や金融商品などといったテクニカルなものではなく、経理職として働いてくうえでのベースとなる部分を、著者の経験から分かりやすく書いているので、若手や中間管理職の方が読むと共感できる部分が多くあるのではないでしょうか。

書店で何気なく手にした書籍ですが、私自身は共感できる部分がとても多くて参考になりました。

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